チュオン村の酒は、トゥアティエン・フエ省フーヴァン県フーアン社にあるタムザン潟沿いの、600年以上の歴史を誇る古村「アントゥエン村(通称:チュオン村)」で生まれました。村が開かれた当初から、村人たちは水辺や田畑、そして豊かな大地の恵みとともに暮らしてきました。古都の食文化において、チュオン村の酒は古くからグエン朝の歴史と深く結びついた「第一の名酒」として称えられてきました。
グエン朝の時代、宮廷は最も香り高いもち米を選定し、チュオン村の職人たちに栽培から収穫、醸造までを託して献上させたと言い伝えられています。その清らかな透明感と温かみのある深い味わいを持つ銘酒は、重要な祭礼で用いられ、気品と高貴さの象徴である「皇朝御酒」となりました。歴史書によると、歴代の皇帝が愛飲しただけでなく、高名な宮廷薬膳酒「明命湯(ミンマンタン)」を漬け込むための酒としても重宝されたと記されています。

今日、現代的なライフスタイルへと変化した今でも、チュオン村には伝統的な醸造技術の火が灯り続けています。100軒を超える酒造りの家々では一年中竈に火がくべられ、路地には煙と麹の香りが漂い、一滴一滴にフエの風土と人々の魂が宿る活気ある空間が広がっています。


