ラオバオ刑務所の建築は、最大限の統制と弾圧を目的とした堅牢な設計を特徴とし、フランス植民地様式を色濃く反映しています。約10ヘクタールの敷地を有するこの遺跡は、セポン川と険しい岩山に囲まれた奥深い山岳盆地という、完全に隔絶された場所に位置しています。当初は半恒久的な木造・土壁の棟のみでしたが、後に強固な鉄筋コンクリート造へと拡張され、A、B、C、D、Eの各収容棟をはじめ、管理棟や作業場が整備されました。
最大の特徴は、軍事的な実用性と過酷さの融合にあります。窓のない高い壁や薄暗い空間は、囚人を肉体的にも精神的にも孤立させるよう徹底して設計されていました。1960年代から1970年代にかけてのアメリカ軍による激しい爆撃で大きな被害を受けたものの、遺跡には数多くの原形が残されており、歴史的価値を後世に伝えるための修復・保存が行われています。



