広東寺(Chùa Quảng Đông)とも呼ばれる広東会館は、中国・広東省から商取引や移住のためにホイアンへ渡ってきた広東系華僑コミュニティによって1885年に建立されました。創建当初は、荒波を越える過酷な航海を見守る航海・漁業の守護神「天后聖母(マーズ)」を祀る目的で建てられました。
その後1911年に改修が行われ、中国文化において忠義と勇敢さの象徴とされる関羽(関公)を主祭神として祀るようになりました。同時に、コミュニティの発展に貢献した先人たち(前賢)も祀られています。広東会館の歴史は、華僑が住民の多くを占めていた17〜19世紀のホイアン貿易港の繁栄と深く結びついています。築140年以上の歴史を誇るこの建造物は、1999年にホイアン旧市街の一部としてユネスコ世界文化遺産に登録されました。その起源は、異文化の融合を示すだけでなく、ベトナムにおける華僑の人々の移住と適応の歩みを今に伝えています。




