クアンビンの人々がリフレッシュしたいとき、遠くへ出かける必要はありません。ほんの少し足を延ばせば、波のせせらぎと潮風、白い砂浜が広がるニャットレ海岸に辿り着きます。早朝の海で日の出を眺めていると、寄せては返す波のように、心につかえていたものがすっと解けていくのを感じられます。
照りつける日差しを避けたいときは、山深い洞窟へと足を運びます。フォンニャ洞窟、ティエンドゥオン洞窟(天国の洞窟)、ティエンソン洞窟など、それぞれが独自の神秘的な佇まいを見せてくれます。起伏の多い滑りやすいルートで自らの限界に挑む人もいれば、ひんやりとした石灰岩に触れ、静寂の中に滴る水音に耳を傾けて癒やしを求める人もいます。
写真:ティエンドゥオン洞窟の見学 歴史の趣を好む人々は、クアンビン関やタムコー洞窟、ホアンソン関、クアンビン博物館といった名所を訪れます。かつての物語に耳を傾け、過酷な戦乱の時代を生き抜いた先人たちの足跡に思いを馳せると、世代を超えて受け継がれる強靭な意志に胸が熱くなります。
祭りの季節が訪れると、街中が一層の活気に包まれます。グルメフェアや国際音楽フェスティバルでは、太鼓や銅鑼の音、人々の歓声が響き渡ります。熱々のバインカン(タピオカ入りうどん風麺)や風味豊かなチャオカン、ピリッとしたレモングラス塩の味わいには、温かく素朴な故郷への情愛が凝縮されています。
また、観光地化されていない隠れた名所を巡るのも魅力的な過ごし方です。市街地に暮らす人々はのどかな農村へ出かけ、曲がりくねった小道で静けさを味わい、見渡す限りの稲穂を眺めながら、昼下がりに響く鶏の鳴き声に耳を傾けます。海沿いの漁村では、潮の香りと飾り気のない人々の営みが、何世代にもわたる漁師の素朴な暮らしを今に伝えています。
写真:カンドゥオン壁画村での記念撮影 岩場に腰掛け、遥かなる海を眺めながら、岸壁に打ち寄せては白い泡となって消える波音を聞いていると、心まで軽やかになっていきます。果てしない大海原を前にすると日々の悩みも風に吹き流され、中部地方の温もりあふれる故郷の穏やかさだけが心に残ります。