トアクアン漁村は、ダナン北部のソンチャ区トアクアン街区に位置しています。壮大なソンチャ山を背に広大な東シナ海を臨み、ダナン港への入り口を守る要所に位置しています。ダナン中心部からはわずか8〜10kmほどで、ソンチャ半島やミーケービーチと組み合わせた観光も容易です。
村の歴史はかつて「ナムトー(Nam Thọ)」(18世紀に古いナムアン村から分離)と呼ばれた時代に遡ります。15世紀後半からベトナム中部の住民が移り住み、海を頼りに生計を立ててきました。現在、周辺には近代的な都市エリアが広がっていますが、トアクアンは今も伝統的な暮らしの営みを守り続けています。2004年から稼働しているトアクアン漁港は、ベトナム中部最大の水揚げ・流通拠点であり、まさに村の「心臓部」といえる存在です。
また、トアクアンの人々は今でも鯨神(オン・ナム・ハイ)信仰を受け継いでおり、出航前には必ず航海安全を祈願する儀式を行います。これは、荒波に立ち向かいながらも前向きで結束力の高い、「海に誠を尽くす」海の民の精神を今に伝える生きた証です。

トアクアンの気候は年間を通じて涼しく過ごしやすく、心地よい潮風と塩の香りが漂っています。特に夏季(5月〜8月)は、ソンチャの深い緑と海の青さが美しく溶け合い、穏やかでありながら生命力に満ち溢れた絶景が広がります。


