フォンニャ・ケバン国立公園は、ソンドン洞窟、ティエンドゥオン洞窟(天国洞)、フォンニャ洞窟といった壮大な洞窟群の地であるだけでなく、270種以上の蝶が生息する、森の中の小さくも色鮮やかな楽園でもあります。その中でも、素朴で純粋な白い蝶は、夏が訪れるたびに親しまれる象徴的な存在となっています。
3月から5月にかけて、原生林の木漏れ日が差し込み始めると、繊細な白い蝶たちが静かに姿を現します。蝶たちは群れをなして飛び交い、湿った地面や小川のほとり、落ち葉の敷き詰められた小道に集まります。柔らかな日差しが透き通るような羽に触れて淡い光を反射すると、森全体が明るく輝き、他ではめったに見られない静寂で美しい情景が広がります。
他の動物たちのように騒ぎ立てることなく、白い蝶たちは静かに生きながら、森に命の息吹をもたらす大切な役割を果たしています。受粉を媒介して花粉を広げ、植物の命を育んでいるのです。その小さな存在は、自然が独自の調和を保ちながら力強く息づいている、健全な生態系の証でもあります。


