特注磁器コレクションは、フエ宮廷骨董博物館で最も印象的な見どころの一つであり、Nguyen朝の宮廷が中国に特注した磁器の数々が集められています。各逸品は熟練の技法で作られ、染付、緑釉、独特の貫入釉などの高級釉薬が施され、龍、鳳凰、蓮の花の意匠や「Tu Duc年製」「Khai Dinh年製」といった年号銘が刻まれています。色彩の調和と繊細な彫刻・描画技術によって、椀、皿、花瓶、香炉などが皇室の気品漂う芸術作品へと昇華されています。中でも特筆すべきは、Tu Duc帝時代の高さ約50cmに及ぶ五爪の龍が描かれた青花磁器瓶で、雲間をうねる龍の姿が皇帝の至高の権力を象徴しています。美的な価値のみならず、このコレクションは19世紀における陶磁器製作技術の頂点と、ベトナムと中国の交易関係を物語る生き生きとした証拠でもあります。




